ボーダレス時代の教育を考える〜社会でたくましく生きる子供達の心をいかに育てるか〜
こんばんは。仕事と育児の両立をサポートする池田春菜です。
昨日は私の元同僚(大先輩)が、地球の日~E-Project~オンラインフェスの対象イベントとして、「ボーダレス時代の教育を考える」というテーマで講演をされていました。
土曜の朝7時~というストイックな時間にも関わらず、50名近いリスナーがいてびっくり!!教育の未来について核心を突く内容でしたので、こちらで紹介させていただきます。
前半:ボーダレス時代の教育を考える(木下麻子さん)
【自己紹介】
ベルギー生まれで、日本の幼稚園/小学校に通い、さらにカナダを含めた多様な文化で多様な教育を受けてきた。日本の和を重んじる教育は、カナダの個の強い教育と真逆で戸惑った。新卒でリクルートに入って広島銀行へ転職し、多様な社会を見てきた。まさにボーダレス。
学んできたことは、「常識なんかない、あるのは文化だけ」
ゆえに、社会で活躍できる人=「物語」(≒虚構)を創れる人
【社会で活躍できる条件】
1.「絶対的な正解なんてない」という視座
就活生も社会人も正解を探している。正解がなくても意思決定/判断できないといけない。
周囲の人に合わせて、仮説の階段を昇ったり下りたりできる人のこと。
2.「善意」に基づいた意志
「社長がそう言っているから」「こうしないと売れない」で人は動かない。
「なんでこうすべきなのか」の先に人の幸せがあれば、人はその意思決定に価値があると考える。
3.魅力的な物語を描き、語る力
個人のストーリー、会社のストーリー、社会のストーリーを有機的に結びつけられる人は強い。
自分で自分でモチベートできるし、チーム全員のやる気を出せる。
【信念】
すべての人はハイパフォーマーである
大切なことは子どもを信じること、待つこと、見守ること。
―ここから感想です。この4月から長女が小学校に入学したこともあり、教育について真剣に考える場面が増えました。「信じること、待つこと、見守ること」は、頭で分かっていても実践するには、かなりの気力、体力、余力がいります。ついつい手や口を出してしまいます。お話の途中で、先輩の娘さんが描いた物語を聞かせてもらう場面がありました。自分で物語を描いて語れる子どもって、きっと毎日が楽しいだろうなぁ。子どもがのびのびと生きられる環境を作って、信じることが親の役割なのだな、と学ばせてもらいました。
後半:「オルタナティブ教育」(木村 智浩さん)
後半は、ガイアックスで人事労務・コーポレートブランディング室マネージャーをされている方より。子どもを体験型学習中心の自由学校(きのくにこどもの村小中学校)に通わせる、4女の父。
オルタネイティブ教育への動機
起業家輩出企業の新卒採用に取り組んで分かったこと、それは、
×根拠のある自信
○根拠のない自信
親自身が『根拠のあるもの』に依存してしまうと、子どもが『根拠のある自信』を求めてしまう。
―ここからは、かなりのハイスピードで250年前からの教育理念が語られていたので、
印象に残ったキーワードを抜粋しています。
根拠のない自信とは何か?
Concept of CHILD-CENTERED EDUCATION
「教育の最大の秘訣は、教育しないことにある」
「子どもたちが入学のときもっていた知識欲や自発的行動力や観察能力は、修学年限が終わる頃には,普通は全く消えてしまって,しかも別のものになってもいないのである」
エレン・ケイ 『児童の世紀』1900年
今世界の教育はどうなっているのか?
Most Likely To Succeed
映画の舞台になったのは、2000年設立のカリフォルニア州サンディエゴにある高校「High Tech High」(ハイテク・ハイ)
「単に情報を話すだけだと、人間は多くを忘れる。何かを具体的に示せば、いくらかは覚える。だが、プロジェクトに巻き込めば、人間は理解するものだ」
「PBLの究極の目的は、学び方を学び(learn how to learn)、生涯にわたって学ぶ人間を育てることだ」
このムーブメントは他にもある
サンフランシスコで最も新しい21世紀型中学校、2016年8月に設立されたばかりの 「Millennium School (ミレニアム・スクール)」
ハーバード大学より難関のミネルバ大学
・キャンパスを持たず、オンライン講義のみ
・4年間で7都市をまわり全寮制で生活し、世界各地でインターン
幼児教育は?
・モンテッソーリ教育「子どもの自己教育力を信じる」
・教師にとって成功した最高の証は… こう言えることです 「子どもたちは今、まるで 私などいないかのように夢中になっている」
体験型学習中心の自由学校 きのくに子どもの村学園
・幸福度をあげると学力が向上 さらに学習内容も先に進む
・教科書なし、テストなし、宿題なし、チャイムなし
・先生といわれる大人はいない
・プロジェクト学習の学校
・すべての鍵は、子どもの自己教育力を信じるということ
・人間の成長とは、自分自身に気付き、外面的な権威への依存をやめて、自分自身の主人公になる過程である。
―ここから感想です。子どもの村のお話は、とーーーーーっても興味深かったです。「お風呂に入るかどうかも本人が決める。今入りたくなくても、思春期になれば自分から入るようになる」くらい徹底していました。今現在、私は長女についてはこの過渡期において新しい教育を選択する勇気がなく、義務教育を受けられる学校を選びました。ここに根拠を求めてしまっているなぁと感じています。「個性豊かな人は自由な人である。人間の成長とは自分自身の主人公になる過程である」という考え方について、すごく考えさせられました。
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